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2011年1月

2011年1月30日 (日)

菅総理【魔の山】のジンクスを超えられるか

 菅総理が金曜日の国会が終了後、スイスのダボスへ飛び立ちました。ダボス会議(世界経済フォーラム)にて演説を行う為です。経済界からの要請で急遽行く事になり、官僚が作成した要旨を御用学者と共に大幅な変更をしたとの様です。

 演題は「開国と絆」であり、内容は第三の開国と言い明治維新、第二次大戦後と今回の開国が第三番目となる様です。過去の二回は何れも我が国が敗れた事から起った開国です。と言うことは経済界から強く押された背景は「中国に負けるから」と言う事です。

 その様に推測すると中国に勝てることは出来ない為にこの開国は米国からの圧力でしょう。いくら考えても良いお土産が無い為にTPP参加の結論を6月と公言してしまいました。国会での施政方針演説で言うのは、これから審議するので先走り戸は言われないですが、ダボス会議での演説は参加宣言と同じです。

 最も会議に参加した聴衆から大きな拍手が起った訳ではありません。長期国債の格下げの理由に国内政治の不安定さが入っていますから聞く方もそれなりでしょう。

 過去我が国の総理がダボス会議に参加したのは3名でした。森総理は会議後2ヶ月、福田・麻生の両総理は同じ年の9月にそれぞれ退陣しています。それをノーベル賞作家トーマス・マンの長編小説【魔の山】(ダボスを指しています)のジンクスになっています。

 熟議と盛んに言う総理がTPPに就いては党内もまだ纏まらない為に明日から始まる予算委員会や他の委員会で揉めることでしょう。決まらなければ我が国の信用は更に低下し、国債の格付けが一層下がることが予想されます。

 もう一つの絆ですが、絆を大切にしないのは菅総理自らでしょう。今はこの世に居ませんのでどうにもなりませんが、菅直人という政治家が生まれるには市川房枝氏のお陰ですが、彼女から権力欲が強すぎるといわれ離れているのです。更には民主党が政権交代をした立役者を平気で切ろうとしている人に絆を言える資格は有りません。誰を裏切ろうと権力を取りたい一心です。人情と言うものを持ち合わせていない政治家です。

2011年1月28日 (金)

能天気な閣僚の面々

 国と地方の債務が合わせてGDPの2倍になろうとしている瀬戸際で、世には「国債暴落論」をテーマにした書籍が次々出ています。その様な最中、昨日格付け会社のスタンダード・アンド・プアーズ(S&P)が我が国長期国債の格付けを1ランク下げると発表しました。

 時間が国会開会最中で有った為に、その後のぶら下がり会見で菅総理は「そのようなことは今はじめて聞いた。疎いので・・・」と言ってしまいました。思わず出てしまった言葉でしょうが一国の総理が言う言葉としてはお粗末でした。経済に弱いと言われている総理です。その総理がダボス会議に参加すると言ってます。「平成の開国」を言うのでしょうか。世界は現在の日本を見抜いています。平成23年にもなって今更「平成の開国」とは恐れ入ります。

 国会開会中とは言えこの様な事はメモでも渡すのが官邸に居る裏方の仕事であろう。一方では「ぶら下がり会見」は止めた方が良いとも言われていました。毎日僅かな時間で言葉尻を掴み政局にしたい「記者クラブ」の餌食になるからです。この度のことはその典型的な例です。これから他の格付け会社が続々と同様に格下げに向かうことが予想されます。

 更に財務相は「一民間企業の発表である」等とこれまたのんきな父さんです。民間企業で良い訳で何処かの国の発表であれば内政干渉に為ります。加えて経財相は「消費税増税の催促」等と言っています。

 総理・経済閣僚がそろってこの能天気振りは如何したら良いのでしょうか。現在世界で財政難であたふたしているスペインより格が下がったのです。勿論国債発行額が大きいのは当然ですが、政府の政治的能力まで格下げの原因になっています。

 この様な事で長期金利が上がればダメージが大きく、立ち直りが出来なくなる恐れが有ります。世界は一斉に注目しています。菅総理がダボス会議で演説した位では景気は良くなりません。

2011年1月27日 (木)

ウィキリークスで世界が変わるか

 突然の如きチュニジアで革命が起りました。そもそも大統領の長期政権が引き起こす特権階級の権益と下層階級の不満が対立していたのです。そこへウィキリークスによって大統領の個人的資産蓄積が判明し、ツイッターやフェイスブック等のSNSによって若者にその情報が広がったのです。一人の焼身自殺が契機となって一気に革命とへ突き進みました。

 既にこの波はアラブ諸国へ広がり、エジプトではインターネットを遮断したり携帯電話の送受信を停止する所まで進んでいます。世界が変わるかもしれません。

 ウィキリークスの主催者ジュリアン・アサンジという人は若くしてハッカーとなりその後「9.11」以降米国主導でイラク侵攻した事に対して批判的だった様です。そもそもイラク侵攻はニューヨーク・タイムスの有名な女性記者の報道が契機となり、その背景を確認しないままブッシュ政権が行動した事に不信感を持ち、情報によって国の方向が変わることを知り「イラク内で起った米ヘリからの虐殺事件」の報道を流して世界中が知る事となりました。

 その後我が国のジャーナリストが直接アサンジ氏にインタビューをしたところウィキリークスで世界を変えるといったそうです。この度の米国公電流出問題もその一環でしょう。既に昨年2月キャンベル米国務次官補が韓国駐留米大使に対して「鳩山・小沢体制は米国にとって危険だ。菅・岡田等の体制が良い」との発言が駐韓国大使の公電に出てきました。そして実際はその様になっています。

 ここ数日の我が国のツイッターの中でもこの話題が流れています。この様なウィキリークスを岡田前外相・前原現外相は全く相手にしていません。前原外相はウィキリークスを泥棒呼ばわりしている始末です。全くの能天気振りです。更に昨日の国会に於ける代表質問では自民党の小池百合子議員はウィキリークスをサイバー攻撃などと頓珍漢な発言をしています。これから徐々に出てくる内容によっては大変なことが起る予感がします。

 この公電は全部で35万~40万通有ると言われています。そのうち日本からのものが三番目に多いとまで言われているのです。ウィキリークスを悪者扱いするのは米国は当然ですが、実は米国の一兵隊が持ち出せる程管理が甘かったのです。ウィキリークスが悪いのではなく権力側の危機管理が不完全なのです。ウィキリークスは場所を貸しているだけなのです。

 昨日はダボス会議でロシアのメドベージェフ大統領はウィキリークスを擁護しています。他にもブラジル・オーストラリア等も擁護側です。我が国の既存大手メディアは政府と同じ立ち位置です。本当に国民の為になる報道は望めません。

 ところが本日フリーランスのジャーナリストたちが悪弊の名高い「記者クラブ」に対抗して「日本自由報道記者クラブ協会」(FPIJ)を立ち上げ初回の記者会見では小沢一郎氏を呼び17:00から始まるようです。この様にネットメディアがこれからの報道をリードすることになるでしょう。fpijのURLは下記です。

http://fpaj.exblog.jp/

2011年1月26日 (水)

国の責任と企業の責任

 肺癌の治療薬である「イレッサ」による副作用問題の訴訟で、この度東京及び大阪両地裁が和解勧告を出していました。国はこれに対して関係閣僚が話し合い、勧告を拒否することになったようです。この医薬品の輸入販売元の製薬会社「アストラゼネガ」も既に拒否を表明していました。

 この「イレッサ」は従来の薬より飛躍的に効果が高いという事で一気に普及したものです。但しその副作用表記に間質性肺炎発症に就いては発売から2ヶ月後の2002年10月15日に厚労省が緊急安全情報を出しましたが、それ以前に発症してしまった患者が認可前から分かっていながら情報発信が遅れた事が原因としています。

 厚労省は勧告拒否には今後の医薬品承認が遅れてしまうとの懸念が有るとしていますが、これは全く間違った理由です。単に副作用情報の遅れ、いわば官僚や製薬会社の不作為による問題です。それぞれが自分の責任回避をしているだけです。

 ドラッグ・ラグ(許認可が欧米に比べて大幅に遅れる事)はこの「イレッサ」に始まった事ではなく、企業のエゴと官僚の不作為そして業界への天下りを含めた官業の癒着構造(一例:国内メーカーが発売するまで待たせる)が原因です。せっかく政権交代が起きた訳ですからこの際、和解勧告を受け入れるべきです。

 話は変わりますがワクチン後進国と言われているのも同じ癒着構造が原因になっています。

 肝炎訴訟は和解を決めたようですが、これには総額で32兆円程必要です。これには特別な税金を徴収するようです。官僚の怠慢で苦しむ患者のことを考えれば和解が当然でしょう。

 企業も分かっていながら承認を受けていると建前ばかりを言い張り責任を感じて国と共同で和解に応じるように求めます。

2011年1月25日 (火)

菅総理次々に変わる旗印

 昨日より177回通常国会が始まりました。昨年秋の臨時国会以降です。通常国会は来年度の予算審議が主たるものとなる為にねじれている衆参の打開を図るべく菅総理は2回目になる改造内閣を組みました。臨時国会で参議院での問責決議が可決された仙石官房長官と馬淵国交相を事実上更迭し新たな大臣を登用しました。

 菅政権が出来て初めての組閣まで含めて僅か5ヶ月で3回の入れ替えです。余りのコマ目の変更に呆れるのですが、更に驚いたのが「たちあがれ日本」の共同代表の一人である与謝野氏を経済財政相に招きいれたのです。これには前回のブログでも一部触れましたが、予想通り多種多様な批判が渦巻いています。

 一部には肯定論も有りますが、自民党在籍中に重要閣僚でいながらも何一つ政策が成り立ったことがありません。民主党の方向と余りにも懸け離れた政策論を持った政治家ですから、これかどの様になるのか見ものです。菅総理はこの所すっかり財務省に取り込まれている為に自身の権力維持のために自民党とのパイプ役なのでしょうか。恐らく成功しないでしょう。

 菅総理は昨日の施政方針演説で、記者会見で言った3項目を国造りの理念として掲げました。①平成の開国 ②最小不幸社会の実現 ③不条理を正す政治 でした。①はTTP参加のことでしょうが以前は熟議の政治と言っておきながらAPECの議長国として突然持ち出したのです。熟議が必要です。それに平成23年にもなるのに平成の開国では言葉の使い方がおかしいです。せめて「21世紀初頭の開国」位が精一杯でしょう。

 ②の事に就いてはこれからの増税政策で正反対の最大不幸社会が形成されそうです。③に就いては「政治とカネ」で小沢氏問題を最も言いたい事でしょう。しかし3名の元秘書の裁判が近々行き詰まるでしょう。2月7日の石川元秘書の裁判で検察は大恥を描く事に為ります。誘導尋問を隠して録音した内容を証拠として認めたのです。又証拠改竄問題の前田主任検事の検面調書が全て証拠から取り下げているのです。これでは検事が有罪にする証拠がありません。この様なばかげた不条理が罷り通っている事を菅総理には知らされていないのでしょう。

 さらに今まで掲げてきた「雇用・雇用・雇用」「強い経済・強い財政・強い福祉」などは何処へ行ってしまったのでしょうか。未だ5ヶ月です。現実主義の総理と言うならば①②③の具体的内容を示すべきでしょう。現在最悪なのはデフレ脱却が出来ない事なのです。 

2011年1月15日 (土)

菅政権第2次改造内閣の矛盾

 菅総理は内閣の第2次改造実行しました。鳩山政権から引き継いで僅か半年の内に組閣・改造と3回の閣僚の入れ替えを行ったことに為ります。最強の内閣と自我自賛の内閣としています。しかし新任は副官房長官まで含めて5人です。後は留任とポスト変更で新鮮味に欠けるものでした。

 年明けの年頭所感では①平成の開国、②最小不幸社会、③不条理を正す政治の3点をアピールしました。その僅か10日後には改造内閣で不条理な現象が起きてしまいました。

 驚く事に自民党の比例代表で復活当選しながら離党し「「たちあがれ日本」を立ち上げた与謝野元財務相(自民党時代)を経済財政相として迎え入れたのです。与謝野氏は国会内で鳩山首相に対して「平成の脱税王」などと罵り、自著では「民主党が日本経済を破壊する」等や「たちあがれ日本」は反民主党と旗印にして共同代表までしていた人です。

 これでは衆議院東京第一区の選挙民は何とするのでしょう。海江田経産相と同じ小選挙区でありながら2人の閣僚が居る事に為ります。全く主義主張が異なる他党(直前に離党)の議員を引き込む無神経さには参りました。海江田氏がこんな不条理な事は無いというのが尤もです。

 更にこの改造では財務相経験者が首相本人も含めて4人居ます。これも今までには無いことでしょう。如何に財源が無いから増税が必要だと言う財務省べったりの政権になってしまいました。与謝野氏は前から政策通と言われていましたが、マスコミのお世辞で殆んどが財務官僚のコピーです。又「堂々たる政治」と言う書籍も上梓しています。

 菅首相に頼まれた与謝野氏は自民党が政権から離れてしまい、長期間大臣をしていた為に大臣病に掛かっていたのでしょうか。余程大臣と言う立場は美味しいものなのでしょう。この様なことが許される政治にはほとほと嫌気が起きても不思議ではないでしょう。

 菅首相はこの問題でも野党からは批判されるタネを蒔いてしまいました。我々から見れば政治は何でも有りの世界と移り、国民の政治不信が募るばかりです。そして増税路線がしっかりと敷かれたことに為ります。

2011年1月 8日 (土)

個別メディアに出てきた菅首相の失敗

 菅政権が誕生して半年が過ぎた時点で首相は「今迄は仮免許であった」との発言がありました。これからは積極的に意思表示をするとの事です。仮にも先進国と言われている国の最高責任者が一時と言えども「仮免許」等と言う言葉を出すべきではありません。首相の座に着いた瞬間から国民の生命と財産を守ることが義務なのです。

 今迄の失政を自ら庇う様な言い訳は許されません。発言の場を求めて先日民放地上波テレビのテレビ朝日(報道ステーション)に出演をしました。この決定の前提には同時間帯に民放BS-11に小沢元民主党代表が出演を決めていました。いかに首相の方が視聴率を上げると思ったのでしょうか。官邸の面々が考えそうな姑息な手段に訴えました。

 残念ながら思惑とは異なり、この番組は通常11%台の視聴率が続いていましたが、当日は6%台に急落でした。その番組の前後がやはり11%台でしたので視聴者は菅首相の出る番組を嫌ったのでした。

 更に昨年何回か小沢氏がネットメディアに出て沢山の視聴者が有ったのでこれにも対抗して7日にネットメディアの草分け的存在の「ビデオニュース」へ出演したのです。通常このメディアは有料会員制ですが当日はオープンにすると同時にニコ動(ニコニコ動画の略)にも配信したのです。ニコ動の場合は累計視聴者が分かります。1万人程はビデをニュースに流れたとしてもニコ動は7万5千人程でした。

 一方昨年の小沢氏のニコ動出演は22万5千人と圧倒的に多く、与謝野議員との囲碁対決(政治的には意味が無い)でも13万人弱と菅首相の人気の低さが分かります。その上、年頭記者会見では「クリーンでオープン」と言っている首相自らが「記者クラブ」からの脱却と官房機密費の公開を質問されて、まともな回答が出来ませんでした。鳩山政権時より情報公開が後退してしまいました。

 首相本人がパフォーマンスで政権浮揚を試みても国民はそろそろ事の本質が分かって来ているようです。

2011年1月 6日 (木)

政権交代の意義が無くなる

 昨年は多くの課題を残したまま年を越えてしまいました。参院選前に鳩山総理と小沢幹事長の2トップが辞任して、代わりに市民派議員を標榜して来た菅直人氏が総理に就任しました。就任直後の世論調査では反小沢政権との事で支持率が急上昇したのですが、参院選直前に何の前触れもなく消費税増税論を持ち出しました。

 これが全てでは無いにしろ参院選は惨敗に終わり参院では大きく過半数を割ってしまいました。その反省もない侭に反小沢で得た支持率ですから日を追う毎に支持率低下・不支持率上昇が始まりました。そこへ中国漁船衝突事件が起こり、対応に問題を残しました。この政権の評判が悪い所で内閣改造をしたのですが、これからが更に問題を複雑にしてしまいました。

 突然の船長釈放です。誰が考えても政権からの指示で有ろう事を那覇地検の独断の釈放と地検に押しつけてしまったのです。国会では野党が衝突映像の公開を求めていましたが、なかなか決まらず結局は6分程の短いものを一部の議員に公開することになりました。所が長時間の衝突映像が海保職員の手でネット上へ流れてしまいました。これにより各テレビも後追いして報道したために国会での公開が無意味なものになってしまいました。

 流した海保職員が悪いのか、それとも映像の保管方法が悪いのか難しくなっています。警視庁のテロ防止情報の流出も起こり国の危機管理問題なのですが、大手メディアでは余り報道しません。更に検察不祥事や法務大臣発言問題等で脇の甘い事が表面化しました。

 検察も検事総長辞任と言うことで特捜問題も大阪地検のみの問題に矮小化を進めて居るようです。これは現内閣が官僚にすっかり取り込まれ、外交問題は対米隷属内閣が復活してきました。反自民党で出来た政権が自民党以上に自民党化しているとの評価です。

 これから通常国会で予算審議が始まるのですが、菅総理は小沢氏の「数の論理」を批判しながらも本人は他党との連立を持ち出し、やはり「数の論理」が必要になっています。予算内容も小沢氏の言う思い切った組み替えは出来ず、あれもこれもとただ大きくしているだけで国の進む方向が見えません。政権交代に向けて標榜した「国民の生活が第一」は棄てるようです。岡田幹事長の記者会見場のバックに書いてある標語が空々しい事に見えます。

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